湯河原町議会議員 原田洋・はらだひろし

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平成23年6月10日 代表質問  原田洋 (冨田町長の所信に対する代表質問)

●平成23年度町政に関する所信に対する代表質問

【代表質問】:原田 洋

冨田町長の町政に関する所信に対して、明政会を代表しての代表質問をさせていただきます。

冨田町長におかれましては、平成19年5月、「ゆがわら元気回復プラン」を掲げ、第14代町長として就任されて以来、マニフェストに掲げた、「行財政改革」、「財政再建」、「子育て支援」等々の数々の公約を着実に実行し、同時に公約である自らの町長給与の20%カット、更には、職員数の10%削減も達成され、町立小学校の耐震化工事、懸案であった湯河原中学校の移転も、無事完了されました。

他方、デフレ経済の中にあって、全国各地の観光地では、観光客の減少により、経済が縮小傾向の中での4年間の任期でありました。
当然ながら、本町も同様に、旅館、ホテル、保養所等の廃業・休館等も重なり、それと呼応するように、観光関連産業であります出入業者はもちろん、商店街など、本町の商工業者へ与えた影響も大きく、また、職場を失う人達も多く、不満の声も多く聴かれる現状もあります。

そのような中、地域経済活』性化のための湯河原温泉地域商品券の発行や誘客宣伝のため、毎年、箱根駅伝往路ゴール地点において、「湯河原温泉の観光PR・みかん配り」や、湯河原駅前での宿泊客への町長自らによる「お見送り」、「観光戦略会議」の立ち上げによる「芸者さんとの町歩き」や「旅館の女将さんと絵手紙で遊ぼう」など、数々の思考のもと、観光誘客に努めておられることに、心より、敬意を表します。

先の町長選挙は、3月11日の東日本大震災直後の選挙であり、海と切っては切り離せない、わが湯河原町では、選挙もさぞかし、大変だったのではないかと、お察し申し上げますが、2期目の当選を果たされたことは、冨田町長に対する、これまで、数々の施策を達成されました実績に対する町民の皆様の高い評価と、これから、将来に向けての冨田町長に対する期待が、多くの町民からの圧倒的な支持を得られたものと思います。

また、町長は、中学校生徒の安全確保を図る全国瞬時警報システムの整備や津波避難対策としての海抜表示板整備事業、緊急経済対策としての誘客宣伝事業、震災被害者を一時あるいは長期で受け入れる事業などのすばやい補正予算を2期目就任直後に編成し、町政の停滞を招くことなく、積極的な舵取りに取り組まれていることに、驚きと敬意を表すものでございます。

私も、本町の基幹産業であります「観光振興の更なる発展」、本町の次代を担う児童・生徒が安全・安心な教育環境のもとで、学ぶことができるよう、様々な教育環境の整備、喫緊の課題であります、「財政の健全化と行政のスリム化」に遮進されることを強く望む者の一人であります。それでは、本題に入らせていただきます。

本年4月にスタートした「新総合計画・ゆがわら2011プラン」は、町の将来像を「湯けむりと笑顔あふれる四季彩のまち 湯河原」とし、「魅力と活力にあふれるにぎわいのあるまちづくり」、「ともに支えあい笑顔で暮らせるまちづくり」、「四季彩と暮らしが調和した安全・安心のまちづくり」、「生涯を通じて学び豊かな心を育むまちづくり」、「みんなでつくる自立と協働のまちづくり」の5つのまちづくりの基本目標を掲げ、富田町長が、町民から託された、これからの4年間を「安全で安心な元気あるまちづくり」の実践を目指した「新・湯河原元気回復プラン」を町政運営の基本として取り組んでいくという、所信に掲げる3つの柱に沿って、お伺いいたします。

まず、1つ目の柱であります、「安全で安心なまちづくり」について、次の5点を伺います。

1.

緊急避難経路をいつ頃までに明示される予定ですか。

2.

避難場所については、隣の熱海市と連携して 「至近距離の避難場所」を検討するお考えはありますか。

3.

地域の皆様とともに「災害図上訓練の実施」と言われますが、図上訓練だけで役立つとお考えですか。

4.

地域住民と一体となり、年に1回以上の実地訓練も必要と思いますが、いかがでしょうか。

5.

防災行政無線デジタル化を、平成22年度から着手していますが、全国瞬時警報システムジェーアラート(J−ALERT)による緊急情報伝達、保育園、小・中学校、公共施設への防災行政無線の館内放送設備への接続の実施予定は、いつ頃でしょうか。


次に、2つ目の柱であります、「行財政改革のさらなる推進」については、5つの施策が掲げられていますが、これらが実現した場合、具体の削減額は、どの程度と試算されているのか、概算の金額をお示しください。

最後に 3つ目の柱であります、「元気なまちづくりの応援」については、次の3点を伺います。

1.

「高齢者の元気を応援」では、すでに実施している「公園体操教室」や「老人クラブ体操教室」の実施会場や回数などの増などのお考えはありますか。

2.

「活気あるまちづくりの応援」では、「(仮称)ゆがわら地場産品直売所」を開設となっていますが、具体の予定地は決まっていますか。

3.

「心のかよう環境整備の応援」では、「駅前広場整備計画」の策定に係る経費の計上となっていますが、完成の目標年次をいつと考えていますか。


【回答】:冨田町長

町長[冨田幸宏君] 明政会 原田 洋 議員の代表質問にお答えいたします。

1番目、1つ目の柱の「安全で安心なまちづくり」についてのご質問のうち、1点目の「緊急避難経路をいつ頃までに明示されるのか。」とのご質問でございますが、避難経路の設定時期につきましては、新たな津波避難ビルの指定作業、海抜表示板の設置事業と合わせ、自主防災組織でもある区会のご協力をいただきながら、7月末を目途に作業を進めております。

次に、2点目の「避難場所については、隣の熱海市と連携して至近距離の避難場所を検討する考えはあるのか。」とのご質問でございますが、ゲリラ豪雨のような、予測が困難で局地的な災害の発生時においては、湯河原町内の緊急避難所ではなく、泉公園のような、県境を越えた熱海市の指定避難所などへ避難した方が、より早く避難できる場合も考えられます。

また、津波からの避難においては、千歳橋や山下橋といった比較的海岸に近い橋であっても、崩壊又は崩落のおそれがないと思われる場合であれば、熱海市泉地区の高台への避難は可能であると考えております。
有事の際に、いち早く避難できるということは、生命を守るために非常に重要であることから、湯河原町、熱海市といった線引きをすることなく、状況に応じた迅速な避難が行えるよう、熱海市と連携を図るとともに、町民に対し、広く周知してまいりたいと考えております。

次に、3点目の「地域の皆様とともに災害図上訓練の実施と言われるが、図上訓練だけで役立つのか。」とのご質問でございますが、この災害図上訓練では、参加者が地図を囲んで意見を出し合いながら、防災に関する様々な情報を書き込んでいき、その情報を積み重ねることにより、地域の特」性や危険な場所が浮かび上がり、起こりうる災害の姿を、より具体的にイメージすることができ、各地区の緊急避難場所の位置や、緊急避難場所へ向かうまでの避難経路が安全かどうかを、地域住民の目線から判断することができるようになります。
また、この訓練の実施により、地域間のコミュニティや、防災対策に対する意識の高揚が図られるという効果も期待できることに加え、家庭内でも話し合うことにより、お互いの行動を確認することもできます。
このようなことから、緊急避難場所及びその避難経路についての再検討に当たり、その判断のための手法の一つとして、災害図上訓練の実施を提案いたしました。

次に、4点目の「地域住民と一体となり、年に1回以上の実地訓練も必要と」思いますが、いかがでしょうか。」とのご質問でございますが、現在も各自主防災組織において、毎年実施される総合防災訓練の際に緊急避難場所への避難訓練を実施しておりますが、さらに訓練の回数を増やし、より多くの地域住民の方々にご参加いただくことにより、実際に避難経路を通って緊急避難場所への避難する過程で、今まで気づかなかった危険箇所や、注意すべきことが見えてくることが考えられます。
自主防災組織の方々には、ぜひ町との合同訓練に加え、地区ごとに独自で訓練を実施していただき、訓練の熱度を高めていただくとともに、地域住民同士のコミュニケーションを深めていただければと考えております。

次に、5点目の「防災行政無線デジタル化を、平成22年度から着手していますが、全国瞬時警報システム(J−ALERT)による緊急情報伝達、保育園、小・中学校、公共施設への防災行政無線の館内放送設備への接続の実施予定はいつ頃ですか。」とのご質問でございますが、湯河原中学校への全国瞬時警報システム(J−ALERT)設備の整備につきましては、今年の10月末までには整備が完了するよう、作業を進めております。
  また、湯河原中学校以外の各施設への防災行政無線の館内放送設備接続工事につきましては、工事の優先)|頂位、必要性、施工内容などを考慮した上で、具体的な整備計画を検討してまいりたいと考えております。

2番目、2つ目の柱の『「行財政改革のさらなる推進」について、5つの施策が掲げられていますが、これらが実現した場合、具体の削減額は、どの程度と試算されているのか、概算の金額をお示しください。」とのご質問でございますが、まず、5つの施策のうち、1つ目の「町長をはじめとする特別職の給料の209'tカット」では、財政再建を果たすまで、4年前から、既に私は20M、教育長は15Mの給料を削減し、また、副町長と公営企業管理者の給料についても、同様に1 5M削減の水準で設定しているところでございます。
今後は、副町長などの給料の削減を、さらに5?'ん上乗せし、すべての特別職等の給料について、20鉛の削減を実現しようとするものでございます。これにより、私の分なども含めた20Mの削減では、4年間でおよそ4,600万円を見込んでおります。

次に、2つ目の「高齢職員の給与抑制等、総人件費改革の推進」では、現行の「昇給停止制度」につきまして、国の「昇給抑制制度」に合わせて改めることで、4年間で、およそ380万円の削減を見込んでおります。

3つ目の「管理職数の見直しと職員数をさらに10M削減」についてでございますが、このうち、職員数につきましては、これまでと同様、民間活力を活用するとともに、再任用職員や非常勤職員との役割分担を明確化し、適正な職員配置を図ることで、行政サービスの質を低下させずに、消防職や保育士等を除き、常勤職員をさらに109't、21人を削減することを目標とするものでございます。この削減目標を達成しますと、4年間で、およそ1億8,300万円の財政効果につながると見込んでおります。
  また、職員数削減の一方で、多様化、複雑化する行政需要に対応し、より優先度の高い施策を迅速に、そして効果的に実施するため、副課長以上の管理職の見直しを含め、実効性の高い組織・機構に再編整備してまいります。
そのほか、施策として掲げました、「目標管理による能力と実績に基づく人事評価システムの確立」や、「事務事業の外部評価を含む行政評価の確立」など、新たな評価制度につきましては、現段階で具体的な効果額をお示しすることはできませんが、今後の行財政運営に反映させるため、導入に向け積極的に取り組んでまいります。
 「行財政改革」として掲げましたこれらの施策を進めていくことで、現時点では、およそ2億3,280万円の削減効果額を見込んでおります。
 これからの4年間も、引き続きスピードを緩めることなく、職員とともに、なおいっそう「行財政改革」に取り組んでまいりたいと考えておりますので、議会の皆様のご協力をよろしくお願いを申し上げます。

3番目『3つ目の柱の「元気なまちづくりの応援」についてのご質問のうち、1点目の「高齢者の元気を応援」では、既に実施している「公園体操教室」や、「老人クラブ体操教室」の実施会場や回数などの増は考えているか。」とのご質問でございますが、高齢者が活き活きと元気でいるためには、運動・体操が大変重要なことと考え、平成21年度から桜木公園を会場として、毎月1回「公園体操」を実施しております。

平成22年度には、年間延べ417名、月平均35名の方々にご参加いただいております。平成23年度も継続して実施しておりますが、天候も良く、4月には60名、5月には62名の方々にご参加をいただき、運動・体操の大切さが周知されてきたものと考えております。
また、老人クラブ体操につきましては、平成22年度に新たな取り組みとして、各単位老人クラブを対象にそれぞれ1回ずつ実施し、10クラブ合計で、135名の方々にご参加をいただいております。

平成23年度も実施を予定しておりますが、今後は、各単位老人クラブの自主的活動の一環として、広がっていくよう、支援してまいりたいと考えております。
ご質問の実施会場や回数などの増につきましては、現在の状況を少しでも拡大していくために、平成23年度の新たな取組として、平成22年度に養成・登録いただいた、「介護予防運動サポーター」の方々が講師となり、区会や老人会と共同しての体操教室を展開していきたいと考え、区長連絡協議会に提案させていただきました。

平成23年度は、奥湯河原区、温泉場区及び白寿会との合同での、体操教室を実施する予定で調整をしているところでございます。今後は、他の区会の協力も得ながら、将来的には、ボランテイアや地域の方々により、このような活動が全町に広がっていくことを期待しているところでございます。

 2点目の『「(仮称)ゆがわら地場産品直売所」を開設となっていますが、具体の予定地は決まっているか。」とのご質問でございますが、現在、農産物の直売所といたしましては、JAかながわ西湘の湯河原営農経済センター直売部会が、湯河原中央支店の1号店と、真鶴駅前支店の2号店の2か所において、それぞれ週に3回ずつ開設し、平成15年度の開設以来、売り上げが'1頂調に推移しております。
 また、湯河原駅前農産物直売所として、農家5軒により輪番で、「梅の宴」開催期間を中心に、士・日、祝日に不定期で開設しております。
 水産物の直売所としては、福浦漁業協同組合が福浦会館1階で、毎週土曜日に開設しているところでございます。
消費者は、地域で採れた新鮮なもの、生産者の顔が見える地場産品を求める傾向があり、直売所は、そうした消費者の声に応える一定の役割を果たしているものと考えております。
新たな「(仮称)ゆがわら地場産品直売所」の具体の予定地につきましては、まだ検討中でございますが、生産者が新鮮で安価なものを直接販売することにより、近隣住民はもとより、観光客にも喜んでもらえる直売所として、既存の商店や直売所に影響を及ぼさないよう配慮し、選定したいと考えております。

また、生産者が高齢化、減少していく中で、意欲的に取り組んでいただける生産者の育成、農水産物の安定的な収穫などが、今後の課題になると考えております。

次に、3点目の『「心のかよう環境整備の応援」では、「駅前広場整備計画」の策定に係る経費の計上となっていますが、完成の目標年次をいつと考えているか。』とのご質問でございますが、「駅前広場整備計画」の策定に係る経費の計上につきましては、平成23年第1回湯河原町議会1月臨時会におきまして、駅前広場整備構想策定業務委託事業の補正予算を計上させていただき、また、平成23年度は、その構想を基に基本計画を策定するため、当初予算に1 50万円を計上しております。

基本計画の策定につきましては、「湯河原まちづくり協議会」の専門部会である、「駅前整備を推進する会」に地元商店街、交通機関であるバス会社、タクシー会社、JR、県小田原土木事務所などに参加していただき、様々な方面からの意見を取り入れながら、策定していきたいと考えております。
したがいまして、駅前整備の完成のl=|標年次につきましては、その基本計画に示された内容と概算工事費を基に、町の全体事業とのバランスを考慮して、設定していきたいと考えております。

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