湯河原町議会議員 原田洋・はらだひろし

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平成11年9月24日 一般質問  原田 洋 (町議会に於ける質疑応答)

●鍛冶屋地区の梅の時期の自動車の渋滞対策(シャトルバス運行について)
●大型店出店反対について
●福浦道路(音無川)について
●幕山公園の梅木植林について

【質問】:原田 洋
第1点:梅の里幕山公園について、お尋ねいたします。今年も1月から始まった梅の宴が前年を上回る45万人の人出があり、全国的にも観光客が減少傾向にある中、稀に見る盛況ぶりで、我が町の経済に与える効果も大きく観光業者はもとより商業農漁業者にも大変な朗報であり、町民も大きな喜びでありました。
一方、車での来園者が多く車の渋滞が続き、地元住民からの声として、交通障害による苦情も聞かれます。何か打開策をお考えですか。
また、来園者の方からは、駐車場の不足を不満としていられる声も聞かれます。駐車場不足については、拡張や増設なども考えておられるのかどうか。
また、この梅園の梅の木は昭和40年代に植樹されたもので、梅の木の寿命は何年ぐらいあるのか、また植替えも生じると思いますが、現況はどうですか。さらに増園して、増殖などの計画もあるか、お聞かせください。

第2点:現在、吉浜地区に大型店の出店が予定されており、地元商業者などへの出店説明会などを行っておりますが、大型の出店は、地元零細商業者には大変脅威で死活の問題でもあり、当然ながら商工会・商店連合会では、出店に対し反対です。出店拒否について、何かよいお考えがおありかどうか、また町長のご意見などもお聞かせいただきたいと思います。

第3点:町道福浦71号線工事について。町道福浦71号線は川の上に橋がかかるような道路で新設工事のようですが、進捗状況と完成予定について、お知らせください。

工事前の音無川 工事中の音無川道路拡充


【回答】:米岡町長
第1点:梅の里幕山公園についてでございますが、町村合併40周年を記念して開催してまいりました「梅の宴」も今年で5周年を迎えることになりました。観光に対して熱意のある民間の方々により組織をされました「梅の宴実行委員会」では、すでに5周年記念に向けての企画について現在検討をしているところでございます。
お蔭様で、年々来場されるお客様も増え、ご承知のとおり昨年の行事期間中には、約45万人もの方々に梅を楽しんでいただくことができました。その反面、ご指摘のとおりいろいろな面において、対策を講じなければならないことも認識しております。

ご質問の来場する車の渋滞対策と駐車場の増設計画でありますが、2月中旬から2月下旬の行事最盛期になりますと湯河原診療所まで駐車待ちの車が並んでしまい来場される方はもちろん、地域住民の方々にも大変ご迷惑をおかけしているのが、現状でございます。
この現状をすべて早急に解決するわけにはまいりませんが、県立湯河原高校の東側の株式会社ジョイパツクレジャーの所有する土地の全部、あるいは一部になるかも知れませんが、お借りできる土地を借り、シヤトルバスを運行する協議に入っております。何としても、この駐車場を借り受け、道路の渋滞緩和に意を配さなければならないと思っております。

次に、駐車場の増設計画についてでございますが、現在駐車場は民有地も借り上げて、5か所、約250台の収容能力で対応しております。駐車場の増設に当たりましても、なかなか適地が得られず、箱根登山鉄道と協議し、湯河原駅から湯河原梅林への直行バスを増便するなど、極力バスでのご来場をお願いしているところでございますが、なお地域の土地所有者の方々には、期間中の駐車場として土地提供、あるいは個人による駐車場経営をお願いする考えでございます。

次に、梅の木の寿命と増殖についてでございますが、お開きするところによりますと、植栽されている環境と管理にも差異があるようですが、水戸の偕楽園では100年にも及ぶ古木がたくさんあると聞いておりますが、ご指摘のとおり梅の木の増殖につきましては、これを毎年実施していかなければならないと認識しております。幸い「梅の宴」の事業として、200本ずつ植栽しておりますが、これからも継続して実施してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。

第2点:大型店出店計画についてでございますが、大規模小売店舗の出店につきましては、昭和63年にヤオハンが出店した当時と法律が異なり、現在では、売場面積が500u〜3,000uまでは神奈川県、3,000u以上は国が大規模小売店審議会を組織し、地元小売店及び地元小売業者及び消費者との調整をすることになっております。
湯河原町に出店を計画されておりますエスポット湯河原店は、売場面積が7,934uで計画されておりますので、所管は通産省であり、私も町に出店計画が提出された時点ですぐに通産省まで足を運びました。現在の法律が(日法と一番異なる点は、出店予定者と調整できる項目が調整4項目で、店舗面積、開店時刻・休業日数・開店日の4つしか調整できないのでございます。
そして、現在の状況は建物設置者の届出法第3条の規定に基づき、8月24日の午後3時と同日午後7時からの2回、商工会館において、地元業者と消費者を集めた説明会が開かれているところまで進んでおります。土地所有者と出店予定者の契約は、まだ現在締結はされておらず、なお協議中と聞いております。

ご質問の大型店舗出店に対する私の考え方についてでございますが、先に申し述べましたとおり、私の職務としての権限はどこにも及ぶことができませんが、大規模小売店審議会から商工会ともども町の意見を文書で提出する機会は与えられております。その際、出店予定地が国道135号線に接しておりますので、現状からして交通安全対策に関しましては、小田原警察署ともあわせ、強硬に申入れをしたいと思っております。
地元の小売業者と消費者それぞれの気持ちを思ったとき、双方相反する考えがあるだろうとはご推察いたしますが、たびたび申し上げるとおり、いまの法律では出店を取り止めさせることはできません。したがって、私のすべきことは、大型店の出店が町にとっていかなる面においてもプラスに作用するよう出店予定者と協議することが使命と認識をしております。
現在、経済建設常任委員会にはその都度状況の報告をさせていただいております。が、これから先議員の皆様にもお知恵をお借りしながら対処していく考えでございますので、よろしくお願いいたします。

第3点目の質問に対しましては、所管の経済建設部長に答えさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

【回答】:露木高信-経済建設部長
第3点のご質問の、町道福浦71号線道路新設改良工事についてお答えいたします。
本工事の基本計画では、1期を福浦郵便局付近から岩出商店までの延長320mと、2期を海岸までの延長150m、道路幅員5m〜6mとして計画しております。第1期工事といたしましては、平成8年度に着工いたしまして、すでに3年が経過しておりますが、現在の完了部分の延長は18.6mでございます。これは、原田議員も工事現場の現況をご認識していただいておられることと存じますが、法高が13mと大変高低差があることと、急傾斜地であることによる潰れ地を少なくするため、E・P・S(エクスパンデット・ボリステロール)軽量盛土工特殊工法でございますが、その工法を採用させていただきまして、基礎部らから上部へ積み重ねていく工法であることから、完成延長は18.6mとなっております。
平成11年度分の工事につきましては、工事中の土砂が音無川に落下してしまうことが心配されることから、完了部分の延長工事ではなく、音無川の床版工を先行させなければならないと考えております。
しかし、床版工を実施する上で大きな課題が2点ほどございます。1点目は、音無川の上流部は県が管理する洗頭川となっておりますので、この洗頭川が百年確率という断面で改良工事を実施しておりま。下流部でも当然この断面を確保しなければなりません。

第2点:先ほど申し上げましたとおり、道路の起終点の高低差が著しいため道路勾配の問題があります。これらの2点について検討を重ねていくと、計画道路高が現在の河川護岸高より高くならざるを得ないため、地権者の理解を求める調整を行っております。
また、現在までの工事着工部分に係わる地権者は1名でございましたが、今後の工事部分につきましては、複数の地権者の用地と補償が必要となります。ただいま交渉段階に入っております.今後の工事予定といたしましては、床版工と上下水道工事を合併して推進していく計画でございます。

工事費につきましては、本年度実施予定分を含めまして、約6,900万円を要しており、今後の所要見込額は、1期工事のみで約2億5,000万円の工事費と、その他用地費、物件補償費が必要となります。したがって、工事完成予定につきましては、地権者の皆様方のご理解はもとより、現在の財政状況の中での予算充当額による部分が大きく影響してくるところでございます。地域の道路整備推進委員さんが積極的に活動していただいていることから、地域の利便性や、経済効果等総合的な検討を行い(今後5年を目途に完成できるよう努力してまいりたいと考えております。

【質問】:原田 洋
第1点の幕山公園について、お尋ねします。
大変な盛況の中、交通渋滞が地元住民からも不満の声が聞かれておりますが、町長の回答で、シャトルバスおよび大型バスを園内奥まで引き込み、だいぶ緩和されたと聞いておりますが、それでもなお住民の人たちは不十分であると聞いております。
シャトルバスは、今年何回ぐらい走らせたか、1日何回走らせたのか、お聞かせください。同時に、来年はシャトルバスなどを使うか、増便するか、お聞きかせください。
駐車場については民間に任せ、増やしていきたいということでが、具体的な計画があればお聞かせください。

【回答】:鈴木譲-経済建設部経済担当次長兼観光課長
第1点:シヤトルバスの昨年度の運行状況でございますけれども3月の6日の土曜日、7日の日曜日、3月13日の土曜日と3日間運行をいたしました。それで、なおかつその中身でございますけれども1日に4台のバスを借り上げて交互に運転をさせたと、そういう状況でございます。
それから、後段の今年度の実施につきましては、まだ確答を得ておりませんが、先ほど一般質問の中にもございましたとおり大型店の出店がどうなるのかということが1つございますが、現在のところでは、まだ来年の期間中には建設されてないというふうな情報もいただいておりますので、3月の期間中にはまだお借りができるんではないかと思っておりますので、昨年に増しましての臨時バスの増発をさせていただきたいと、そんなふうに思っております。
なお、民間の駐車場の折衝につきましては、まだしておりません。

【質問】:原田洋
  200本くらい梅の木の増殖をされてるという話ですが、梅の木は、花の種類もあるいは早咲き・遅咲きなどもあり、1月の開催時期頃には、未だ花が咲かず、早く来ていただいた人に惜しい思いをさせる状況もあります。また同時に3月半ば頃に来園された方は、花が咲き終わってるという場合があるわけですが、改めて増殖されるとき、早咲き、遅咲きなどの検討をしているか、さらに現在の梅園を拡張し増殖す計画があるのかお聞かせください。

幕山公園の梅木植林について工事中の音無川道路拡充


【回答】:米岡町長
  梅の木の咲く時期でございますが、現在はいまのだいたい梅とあわせた植栽をしておりますが、時期的にこれが将来、いま現在はそれでいいんですけど将来果たしてどの辺の時期がいいのかという点は、やはり長年の1月の末からという期間というのは、これは来ていただくお客様に認識していただく上でも時期はあんまりずれない形で将来とも、いまだけのことを考えると早咲き・遅咲きも検討しなげればなりませんが、現在の梅がだめになったということを想定しての植栽をさせていただいておりますんで、やはり期間的には、いまの期間に将来、現在の梅の木がだめになったときに、同じようにその機能を果たしてくれるような時期的なものは揃えていきたいというふうに考えております。
それから、増園でございますが、これは現在向かって右側の木が林になっているところの部分を将来は町がまた個人のものでございますので、借り受けながらそこへ増やしていく程度で、現在はその他には増園という計画はございません。
また、将来的にあの場所だけではということがあるかも知れませんが、さしずめ現在のところで十分だと思いますので、おいおい場所的なものは検討していきたいというふうに考えております。

【質問】:原田 洋
  素晴らしい梅の里幕山公園ですが、梅園の景観は、岩場も景観として寄与してると思います。そこで、この岩場をもう少し自慢して見せられないか、現在雑木が垂れ下がるように木が覆っておりますが、以前にボランティアで、あの雑木を切るため手伝っても良いという声も聞かれています。その場合雑木を切れるものか、切ってはいけないものか。切らない方が景観がいいのか、町長にお尋ねします。
さらに以前にもお尋ねしましたが、ヒノキ林の道中にある道路が狭隘になっておりますが、民有地のため町では判断できないということをお聞きしておりますが、今後道路を拡張する可能性があのかお聞かせください。
最後に、町長も二期目を迎え、半年前にはマイクを持ち選挙演説をされましたが、当時は介護問題について町長のアイデアと実行力を示されたが、最近は経済問題や観光に対する意気込みが、あまり感じられなかったのですが、この梅の宴に関連して、ぜひ湯河原町の観光政策に対して、今後3年半、どのぐらいの決意を持って臨んでいられるのか、お聞かていただきたいと思います。

【回答】:米岡町長
  通告にない部分もございますので。
まず、幕山公園の岩場の木の伐採でございますが、以前に専門家にいろいろ意見も聞きながら自然災害の危々険性というものが、切った方がいいのか、あるいは残しておくのがいいのかということで、いろいろいくつかの専門家に聞いた経過がございます。いずれも、はっきり切っちゃうことが災害に影響があるとかというものが出ておりませんので、現在のところ、そういった景観を邪魔する程度のところは伐採して、岩場をもつと表に出したいなという考えは持っております。
ご指摘のように、ボランティアの方もどこかにいると思いますんで、その方にもお願いをしながらこれからもできる限りお願いをして、景観をよくしていきたいというふうに考えております。

それから、狭隘部分の道路の拡がる可能性でございますが、大変難しいんで、いままでができなかったというふうにご理解をいただきたいんですが、これをただ難しいだけで片付けるんではなく、お願いをしながら将来に向けてはどうしても拡げてもらいたいということで進めていきたいというふうに、交渉に努力をしていきたいというふうに思っております。

次に、強気の経済観光政策がないということでございますが、選挙のときの演説の内容を鮮明に覚えてるわけではございませんが、ただ一期目に自分がやった行事についての見直しを二期目はしたいということが確か主な公約のような気がいたします。財政的にも、新たな経済政策を投資をしてということが、なかなか難しい時期でございますので、自分のやつた施策についての見直しをして、思い切って伸ばすものあるいは思い切ってやめてしまうものというものを、はっきりしたいということを主にお話をさせていただいたような気がいたします。             
ただ、経済の活性化につきましては、すでにいくつかの施策をさせていただきます。たとえば幕山に続いて星ケ山のさっきの植栽、あるいは計画をされております「足湯」の問題、また長年の懸案でございました駅前の景観を改善をするための工事等も含めて、決して町の経済に対する意気込みは現在も変わっておりませんので、引き続きなるべく投資の少ない中での経済効果を考えながら観光の施策を立てていきたいというふうに思っておりますので、よろしくご理解のほどお願いします。

【質問:原田 洋
  力強いご回答をいただきまして、ありがとうございました。そのように期待しております。
第2点の、大型店の出店問題については、町長がおっしゃるようなことだと思います。賛否両論、町民の中にも、消費者は出てきていただく方が良く、小売店では困るというのが実情ですので、その辺も踏まえて行動をお願いしたいと思います。
次に、福浦の道路問題については、難工事と聞いております、難工事ではあるかも知れませんけれども地元住民の意見も様々ですが、一部には「工事期間が長い、竣工時期は何時か」という意見を聞いてますので、できるだけ早く完成させ、次期延長工事にも着手していただくことを期待し質問を終わります。

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